楽しむ背中

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ちょうど季節は今ぐらいだったな……。

2013年、11月。
当時小学3年生だった息子が不登校になった。

そう思って引っ張り出してみた。
10年前に自分がつけていた日記だ。

今朝久々に読み返してみた。

記録では11月12日火曜日が
息子の最後の登校になった。

11月13日(水)
マーケプランの作成。夕方、渋谷***視察→*****のパーティー。美味しかった。
24:30就寝。忍、登校せず。

11月14日(木)
忍介遂に不登校に。あかねと夜そのことを話す。フリースクールもイヤで、自宅で勉強したいとの由。
いざ現実になると、やはり道の険しさを思って受け入れがたいのが本音。
但し自分の無職時代、結果的に周りがそっとしておいてくれて助かったことを思い出し、受け入れようと思う。

殊勝にもこんな風に書いてる。

おーい、その後の長い道のりと
あれやこれやのすったもんだを知らない、
ウブな純ちゃんがここにいるぞ。笑

「受け入れようと思う」

なんて甘いもんじゃないんだよな。
そんな簡単に割り切れるものじゃない。

行きつ戻りつ、揺れて揺らいで
今にも倒れそうになりながら、
ほうほうのテイで、
少しずつ少しずつ変わっていく。

そういう話だ。不登校って。

やっぱり最初は誰しも受け入れ難い。
自分にはまったく理解できない状況だから、
真正面から認めることができない。

そしてそれが親というものだ。

でも親にできることって、
実はすごく少ないんだよね。

おどしても、すかしても、なだめても、
励ましても、焚き付けても、何をしても、
ダメなものは全部ダメなのだ。

そのことに徐々に徐々に気づいていく。

極端な話。

親にできることは
あたたかいご飯と布団を
提供することぐらいだ。

逆に言えば。

それさえできてれば、あとはもう
信じて子どもに任せるしかない。

信じる。

待つんじゃない。

信じる。そして祈る。

いや、違うな。

親が自分の人生を生きる。

生活を楽しむ。その背中を見せる。

当時の僕がこの文章読んだらどう思うかな?

たぶん読まないだろうな。笑

と、10年前の自分に向けて
ちょっと脳内語りしてみました。

10年経った今――。

楽しむ背中を見せられているだろうか?

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。