思えば自堕落な学生生活だった。
親からの仕送りが届くと、
その足でCDを買いに行く。
常時500枚くらいは下宿にあったと思う。
食事は朝も昼も夜も大学の学食で済ませた。
所持金が少なくなるとCDを中古で売った。
とにかく、延々とロックを聴いた。
夜通しギターソロをコピーした。
そして狂ったように自作の曲を録音した。
仕送り前夜、いよいよ全財産が
23円とかになることもあった。
そんな時は――。
灰皿のシケモクを爪楊枝で指して吸った。
冷蔵庫にはマヨネーズしかないので、
それを口に流し込んで空腹をしのいだ。
働くよりも、何よりもとにかく音楽だった。
一度だけ、まとめて1ヶ月アルバイトした。
大学一年の春休み、小さな広告代理店で
飲食店に広告を勧めるテレアポの仕事だ。
僕のテレアポの成績は散々だった。
でも、ひとつだけいいことがあった。
そこで僕の目の前に座っていたのが、
うちの奥さんだったのだ。
そこからかれこれもう、今年で30年だ。
この辺りの話は冊子にまとめて近々、
びーんずネットサロン会員のみなさんに
お送りしようと思っている。
(お楽しみに)
テレアポの他には、
コンサートでの会場整理の仕事もした。
ライブの間、ステージに背を向けて
最前列に突っ立ってる、あの役だ。
でもそれもポツポツやる単発のものだった。
結局、僕は22歳で就職するまで
ろくすっぽ、働きはしなかった。
なぜこんな思い出話を
ツラツラしたくなったのかと言うと、、、
今日、息子がアルバイトの面接に行く。
友達に触発されて、やる気になったらしい。
今朝起きると、彼の履歴書が出力されていて
リビングのデスクに置いてある。
昨日は駅前に証明写真を撮りに行っていた。
うちの奥さん相手に面接練習で
「志望動機」も言っていた。
意外にも、なかなかの受け答えだった。
忍介15歳、高校一年生。
自宅警備員は今、働こうと一歩を踏み出す。
自分がダメダメ学生だったからか。
そんな忍介が、正直まぶしい。笑
面接、うまくいくといいね。
今日も良い1日を。
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