ゲームを取り上げたからといって、勉強に向かうわけではない

 

 

 

昨日の余熱をもう少し。

不登校ジャーナリスト、
石井しこうさんの新刊の話だ。

 

例え話がとてもよかったので、
その中からふたつ紹介。

小学校低学年だと「あるある」だと思う。

「同伴登校」、つまり親が子どもと
一緒に学校へ行くことについて。

これ、一見子どもに寄り添っているようで、
でも実はひとつも良いことないという話だ。

子どもは本当は行きたくない。

でも親がついてきてくれるという。
だから無理して頑張って行く。
本当は行きたくないのだけれど。

こんな状況を的確にたとえた
この話がめちゃわかりやすかった。

たとえば、離婚後に元夫の実家に行きたいと思いますか? もし、自分の親がついてきてくれるとしても、やはり行きたくないと感じる人が多いでしょう。仮に、週に1度でもそんな日があったら、朝から気が重くなり、頭やおなかが痛くなるかもしれません。もし、友人がそのような状況になったら、私は「やめよう」「そんなに自分を傷つけなくていい」と言って抱きしめて止めるでしょう。
けれども、学校のこととなると、なぜか同伴登校が起きてしまうのです。

言い得て妙、とはまさに
このことだと思いませんか?

ということでみなさん、今すぐに
同伴登校なんてやめましょ。

ただただ学校にいるだけの時間。
子どもも辛いし、親も辛い。

行きたくない場所や離れたい場所に無理に連れて行っても、勉強どころではありません。それならば、別の環境を探すほうが、親子にとってずっと健全なのではないかと思います。

「でも今さら子どもになんと言って
同伴登校をやめると切り出せばいい?」

それも本の中に具体的に書いてあります。
その通りにすればぜんぜん問題ないです。

あと学校の先生方もこの点、
よーく理解してください。
同伴登校なんてさせないでください。

って熱くなっちゃった……。

たとえが良く痛快だったのをもうひとつ。

「ゲームと勉強はトレードできない」

という話だ。

「ゲームを制限すれば、そのぶん
勉強するようになるんじゃないか?」

親としてはつい、そんなことを考えがちだ。

でも残念ながらそれは違う。

ゲームと勉強は別ものです。ゲームを取り上げたからといって、勉強に向かうわけではないんですよね。
この問題について不登校の子どもを持つ親のみなさんとよく話すのは、「ダイエットを思い出すとわかりやすい」ということ。これは私の例ですが、痩せないことを悩んでいると、妻が「ビールをやめて走ればいいんじゃない?」と言います。けれども、私にはビールをやめる気もなければ、走る気もないので、痩せられません。元を正せば、そもそも痩せる気がなく、ラクして痩せられればいいなと思っていただけでした。
ゲームも勉強もこれと似たようなことです。ゲームと勉強は簡単に入れ替わるものではありません。

どうですか?

ぐうの音も出ないほど
わかりやすくないですか?

ということで。

ゲームは不登校の子の
命の浮き輪でもあるのでね。

まず絶対に取り上げたりしないでください。

本当に命に関わる話なんです。

結論から言うと、子どもの回復には、デジタルフリー=ゲームを自由にさせることが、早道です。「好きなだけゲームをやったらいいよ」「時間を気にせずにやり込んだらいいよ」と言ってあげることで、結果的に回復がスムーズに進み、子ども自身が自分のペースで落ち着きを取り戻しやすくなります。

これは、本当に本当に本当に
我が家の場合でも実感しています。

好きなだけやればいい。

やり込んだ経験のある子の集中力は
驚くほど凄まじいものがあるから。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在20歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。