ソシャゲにハマるように、
ウーバーイーツにハマった。
11時に始めて深夜1時ころまで
月に25日稼働する。
スマホの配達アプリの金額は、
ゲームのゴールドを集める感覚だ。
雨降りの深夜は特に注文が多い。
他に注文を受ける配達員が少ないからだ。
待ってる人、困っている人がいる。
「この地域はオレが背負ってるんだ」
と次々に注文を受ける。
気がつけば月に50万円稼いでいた。
14年以上ひきこもっていたIさん。
去年の秋に始めたウーバーイーツの話だ。
まあ、その事実だけ読めば、
順風満帆の話だ。
僕が一番興味深く読んだのは、
Iさんが今、感じていることだった。
ひきこもり時代には、周りから「もうこんな歳になって、取り返しがつかない」と言われてきた。通っていた居場所の元ひきこもり当事者には「お前みたいに、努力しようともしない人間を見ているとイライラする」と罵られたこともあったという。
「自分では、小さなことでもポジティブに考えられるようになったり、外に出るようになったり、少しずつ良くなってきたと思う。でも周りから見れば働いていないし何も変わっていないんだよな」。当時はIさんが“自分なりに”頑張っていても、周りから認められることはなかった。
Iさんは言う。「今回のことで自分なりの頑張りがお金という形になって、十何年ぶりに安心した。自分でもこれだけできるんだ。周りの言う通りじゃなかった」。
ハローワークに行けば
「この歳まで何をしてたんですか?」
と聞かれる。
「こんな歳でもう取り返しがつかない」
周りからは散々そう言われてきた。
でもそうじゃなかった。
自分でもこれだけできる。
周りの言う通りじゃなかった。
十何年ぶりに安心した、と。
本当にそうだよね。
周りは良かれのつもりなんだろうけど
「もう取り返しがつかない」
そんなことを言ってはいけないよね。
Iさんは稀な事例なのかもしれない。
でもたとえそうであるとしても、
冷たい言葉が奪ってしまうもの、
損ねてしまうものってあるよな、と。
「もう取り返しがつかない」
そんなことを言われても
誰にも、何の得にもならない。
リアリストなつもりのドヤ顔でしかない。
Iさんのように、
そうじゃないことだってある。
ひきこもりをやめてIさんが配達バイクの
ハンドルを握るきっかけになった、
父親とのエピソードも良かった。
よろしければ。
今日も良い1日を。

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