今週金曜日の日経MJの記事が目に止まった。
増税前の駆け込み、日本だけ?
欧州、巧みに需要操る
増税前値上げ、後に値下げ
見出しだけじゃわかりにくいと思う。
かいつまんで説明する。
税率引き上げに伴う消費冷え込みなし
欧州では増税前の駆け込み消費や
増税後の消費冷え込みがないらしい。
なぜか?
税率が引き上げられる日に
一斉に店頭の値札が変わる。
それが日本の増税の風景だけど、
向こうではそんな光景はないらしい。
どうしているかと言うと、
増税の半年くらい前から
小売業が徐々に税抜き価格を
値上げしていくとのこと。
そして増税のタイミングで
税抜き価格を引き下げる。
そうすることで、
値下げ分と増税分を相殺する。
結果、税率は上がっても
本体価格が下がっているので、
消費者が払う税込価格は殆ど変わらない。
だから駆け込み消費も買い控えもない、と。
ご存知でしたか?
なぜ欧州では可能で日本では難しいのか?
記事によれば、
向こうの小売業界は寡占が進んでいて、
値上げや価格転嫁がしやすい環境がある。
一方で日本は競争が激しく、また増税後の
価格転嫁に対する監視の目が厳しい状況が
あるとのことだった。
加えて
「お上に召し上げられるもの」
という意識が強い日本に対して、
「税金は公共のために使われる」
という理解が欧州では浸透しているなど、
納税への意識にも違いがある、と。
確かに向こうの税率って
普通に20%くらいあるもんな。
そういう部分も確かにあると思う。
それにしても、、、
思うのは、なんとか日本でも
こういう風にできないのだろうか、
ということだ。
来年10月に税率が上がる。
もうわかっていることだ。
でもきっと来年の秋になると、
駆け込み消費がニュースになり、その後、
買い控えで困っている業界の人たちが
連日報道されるんだろう。
横並び意識が強い国民性だから、仕方ない。
そう言ってしまうのは簡単だけど、
ひとつ思うのは、他国のこういう取り組み、
言うならば「知恵」を知ることは
とても大切だと思う。
知らないから、
こういうものなんだと思っていた。
諦めてた。
そんなことはないだろうか?
少なくとも僕はイギリスやらドイツやらが
こういう需要の平準化をやっていて、
増税に伴う狂騒曲がないことなんて、
ぜんぜん知らなかった。
知ることは大きい、と思う。
ということで、紹介した次第。
記事を読んで何か感じることがあれば、ぜひコメント欄にご意見やご感想をお寄せください。
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