近所の人たちの評価が
真っ二つに別れる小児科医がいるという。
「とても誠実で、信頼できる」
という評価と、
「はっきりしなくて、信用できない」
という評価だ。
なぜそうなるのか?
答えはその医者が正直すぎるからだ。
診察をすると、
考えられる可能性を複数、述べる。
原因や病名を断定しない。
最悪のケースについても言及する。
Aでもあるかも知れないし、
Bでもあるかも知れない。
恐らくAと考えられますが、
最悪Cだった場合はDになってしまう
可能性もなきにしもあらず、です。
念のため薬は出しますけど、
今できるのはAの手当以外には
あまりないというところです。
そんな風に言われると、どうだろう?
病状が重ければ
「嘘でもいいから、安心させてほしい」
と思うだろう。
しかし、である。
私はこの小児科医に、むしろ好感をもった。なぜなら、この医師は間違いなく、本当のことを言っているからだ。
「病名を断言することは難しく、かつ、今はできることも限られている」と、この医師は言った。
そして、それはおそらくそのとおりなのだ。ここに、医療の難しさがある。
話はわかりにくくても、「ホントの事を言う人」が、やっぱり一番信用できる。
人は不安であればあるほど、
わかりやすい原因を求めがちだ。
誰のせいで、何のせいで、
なぜ今こうなっているのか?
それを解決するためには、
何をどうしたらいいのか?
特に「桃太郎派」の僕のようなタイプほど、
論理で明快に説明がつくことを
探す傾向が強いと思う。
そして明確な答えや解決法、
アドバイスを求めて
安心したがるんだと思う。
でも物事はそんなに
簡単な話じゃないことも多い。
何かや誰かのせいにしたり、
単純化してしまうと、
こぼれ落ちてしまう部分が、
どうしてもある。
コレ、気をつけたいと思う。
なんだか、
子どもの不登校という事態に接して
大慌てしたかつての自分のことを
思い出す話でもあった。
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