今日は「写経」です。
- しつこいこと
- 気に入るとトコトン夢中になること
それが純ちゃんの特徴で。
今日もしつこく『ひゃくえむ。』の話。
昨日、遅ればせながら原作一気読みした。
映画とはまた違った良さもあって、
しみじみ良かった。
一番いいのは「名言」を噛み締めながら
自分のペースで読めるところだ。
映像は待ってくれないからね。
ツーッと頭の中を流れていた名言。
それを今日は写経してみたい。
俺の名はトガシ。
どこにでもいる普通の小学6年生だ。ただ1つ、変わったことがあるとすれば、
走るのが速い。ただそれだけの人間。
走るのが速い。
でも実はただそれだけの人間。
そんな自嘲がトガシにはある。
速いから賞賛され、自分には居場所がある。
でもそれは裏を返せば「負けること」が
ダイレクトで「孤立」につながる。
この部分が映画よりかなり丁寧に
原作では描かれていた印象なのと、
このモノローグがまさかの呼応を
最後にしているのだけれど、
それはまた後で触れる。
大人になって、勝てない平凡な
選手になってしまったトガシ。
今度こそはと臨んだ日本陸上の1週間前。
肉離れでドクターストップがかかり、
所属会社からはクビを宣告されてしまう。
まさにどん底を味わうことになった。
でもここで初めて自分の現実を
逃げずに直視した。
俺は惨敗してるんだ。
俺はとっくに終わってるんだ。
これが現実だ。……でも、でもそんなことより、
一番大事なのは、誰が望まなくても!
人に迷惑をかけても!
世界が終わろうと!
現実が道を塞ごうと!俺がまだ走りたいんだッ!
俺だけはまだ!
勝ちたいんだッ‼︎
もうこのあたりからね。
ぐわんぐわん感情揺さぶられる。
生きるか死ぬか。
勝負の世界はどこまでも残酷で非情だ。
それをとことん言い表している、
こんなモノローグもシビれる。
全身全霊で勝負するのは、
誰かに評価されに行くのは、
震える程怖い。憂鬱で不安で、心配で辟易して、
焦って悩んで億劫で、
とてつもなく嫌気がさす。でも少し、本当に限りなく、
極、極、僅かな一瞬だけ
ワクワクする。その一瞬の為なら
何度だって人生棒にふれる。だから負けるな、絶対に負けるな。
どんな下らないことでもいい。
俺と、人生を賭けよう。いつまで目が覚めねぇんだよ?
俺は来年走りたい訳じゃない。
所属して走りたい訳でも、
勝てそうな時に走りたい訳でも、予定なんてどうでもいい。
今だ。生きるべきは今。
いや、熱い。
熱い。アツすぎる。泣ける。
そして日本陸上の決勝で走る寸前、
宿命のライバル・小宮との
哲学対話の中のこのセリフ。
人間は最後まで自分の心しか理解できないし、
誰にもどこにも居場所なんてない。連帯も共感も愛情も、
全てこっちの思い込みだ。そして極めつけに、みんな絶対死ぬ。
冷静に考えたらこんなヤバい話ってないよ。
そんな心理がおれらを絶えず不安にさせる。……不安にさせる。
が、そんな真理にはおれらが本気がいる時の
“幸福感”を1ミリも奪えない。
そしてラストシーン。
冒頭のセリフと対になってこの言葉が出る。
俺の名はトガシ。
どこにでもいる普通の人間だ。ただ1つ、変わったことがあるとすれば、
走るのが、
好きだ――。
小宮と並走するトガシの目には
うっすらと涙が浮かんでいる。
その表情はどこか嬉しそうにも見える。
「くうぅ、もうたまらん!!!」
という、自分勝手な単なる写経で
読者のことは完全に無視して
今日は終わります。笑
そして今日の夕方、
また映画のチケット買っちゃったもんね。
予定なんてどうでもいい。
今だ。生きるべきは今。
いや、でも本当そう思いませんか?
今日も良い1日を。

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